Nanakarage Ayano 七搦 綾乃


七搦綾乃

rainbows edge XI 2016-19 樟(くす) Camphor tree h700×w1100×d700

七搦 綾乃(ななからげ あやの)
1987年 鹿児島県に生まれます
広島市立大学芸術学部美術学科を卒業し 現在、木彫の制作で注目の現代美術作家です。

七搦綾乃

彼女の出身は鹿児島で、豊かな自然の中で育った経験が作品に反映しているのだと思います。
大きな樟(くす)の木から一体で彫り出された作品はどこか怪物の様にも見えます。これは身の周りにある食べ物など(たとえばバナナや生姜など)が乾燥して干からびた姿がモチーフとなっています。長い時間の流れの一瞬を切り取って作品にするという仕事なのです。 また、人が布にくるまれたようにみえる部分は彼女自身であり、自己と対象が一体化した作品と見ることも出来ます。

昨今の美術界では、社会的なメッセージや美学的あたらしさを前面に押し出した作品が主流(流行り?)となっています。それに対して、七搦さんの、その自然への眼差し、生命の儚さと永遠性、木という素材の力と圧倒的な熱量で表現する作品が今もっとも旬なアーティストとして大きな期待を集めているのは必然なのかもしれません。

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