金重有邦 Kaneshige Yuho


伊部茶盌 Inbe Tea bowl
伊部茶入 Inbe Tea container

金重有邦

金重有邦 (かねしげ ゆうほう) 
1950年備前市伊部に生まれます。
 武蔵野美術大学彫刻科に学びその後、父金重素山のもとで陶芸の道に入ります。 1980年の岡山高島屋に於ける初個展以降 陶芸界の最前線で活躍してこられました。

 有邦さんは、兄の愫さんと同様に名人金重素山の息子として、また陶陽の甥として備前焼を代表する金重家という重責も担ってこられました。その作品は素材に宿る美を求めて、益々シンプルになって来たという印象です。
 今年の一月、岡山天満屋で開催された、「金重有邦展 いんべ おおはしら序」において提示された作品たちは、近現代における芸術という概念から距離を置いて、縄文の人たちの感性に立ち帰ろうとする意図が強く感じられました。
 今回の出品作品もその系譜にあたるもので、きわめて原初的な人間の本質に迫ろうとする試みといえるでしょう。いまや、桃山回帰という陶芸の常道を超えて先史時代つまり神と人とが一体となっていた時代に遡って美の原点を探しているかのようです。

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